急性虫垂炎手術での麻酔
従来急性虫垂炎に対する手術虫垂切除術では,全て開腹手術で行われてきました.
しかし,このページで説明しましたように,利点が多く,合併症が少ないことから当科では腹腔鏡下手術を主に行っております.
開腹手術と腹腔鏡下手術は手術法が違うだけではなく,麻酔法も異なるのです.
つまり開腹手術は腰椎麻酔,腹腔鏡下手術は全身麻酔です.
腰椎麻酔はお臍の裏あたりの背中から脊柱に注射針を刺し,そこから麻酔薬を入れてお臍から下がけ麻酔をかけます.また全身麻酔は睡眠剤,鎮痛剤,筋弛緩剤の3種類の効果のあるガスを吸ってもらいながら麻酔医が人工呼吸で管理しながら麻酔をかけます.
従来は腰椎麻酔の方が安全と思われてきましたが,最近では麻酔薬の開発,全身管理がやりやすいことなどから,心臓,肺などによほど大きな障害のある方をのぞけば危険性は同等であるとされています.
当科で行っている全身麻酔の合併症,腰椎麻酔の合併症をご覧ください